新しい働き方  第117回
新潟らしいスタイルで働いている方たちから、コラムを寄稿してもらっています。

ほかでもない自分の人生
高橋正芳さん
(2016-11-22 掲載)
 三条市出身。高校卒業後、東京の専門学校に進学し、卒業後は音楽制作・プロダクション会社に就職。裏方として活躍していたが、ひょんなことから表舞台に立つ芸人となり、ギター一本で弾き語りを始める。芸人として、会社役員として東京で働き続けていたが、会社を続けることが苦しい状況となり、Uターンを決意。Uターン後は溶接の仕事をしながら、芸人活動を続け、お祭りなどのイベントに出演したり、高齢者の憩いの場デイサービスなどを訪問している。

前回は、東京での暮らし、そして新潟で出会った心の拠り所と家業のことを書かせていただきました。
今回は、新潟に帰ってきてからの出来事や現在目指していることを書きたいと思います。
充実と非充実の日々
 平日は、工場で鉄を溶かしくっつける溶接工。休日は、芸人活動で、老人ホームや地元三条の夏祭りの司会や音響、お寺の音楽イベント、また燕三条エフエムMC兼エンジニアとして出演したりしています。休日は少ないけれども、様々な年代のいろんな人たちが関わるまちづくり活動に携わることで、Uターンしたばかりの頃とは違う充実した楽しい毎日を過ごしています。
 結婚なんて東京にいた頃は考えもしなかったのですが、新潟に帰ってからは変わりました。周囲に結婚をしている人が多いからなのか、突然焦り出しましたね。人と関わることが多く、出逢いも多いはずなのに異性との交流が少なかったので、それならばと、合コンもセッティングしたりしましたが、なかなかうまくいきません。あまり大きな声では言えませんが(笑)、地方の出逢いの少なさを身をもって知りました。
 充実と非充実(異性との出会いがなかなかない)の日々を過ごしていましたが、知り合いからの紹介がきっかけで、一昨年に結婚しました。ちなみに、出会って4カ月のスピード婚(笑)。昨年、無事に子どもも誕生しました。
 新しい家族ができてからは、仕事場と自宅の往復生活で飲みに歩くことも減り、人生観もまた大きく変わりました。自分のためよりも大切な誰かのためになら、不思議となんでも出来てしまうようです。
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好きなことをやってする苦労を選びたい
 家族ができれば保守的になるかと思っていました。確かに保守的になったのですが、同時に「好きなことにもチャレンジしてみたい」と考えるようにもなっていました。
 きっかけは、芸人活動の中で、老人ホームなどを訪問してきてご高齢の方々に出会ってきたことが大きいと思います。深いお付き合いはできなかったのですが、交流する時間の中でご高齢の方々の長い人生の一端に触れてきました。長年、公務員を務めながら郷土史の研究を続け、市史編纂にも関わった白髪のおじいさんの誇りある話。戦争中の苦い出来事を今でも心に抱えるおばあさんの話。
 そんな方々にお会いする中で、こんなことを思うようになりました。「人生に苦労はつきもの。苦労をするなら、好きでもないことをやって我慢する苦労よりも、好きなことをやってする苦労を選びたい」。今は、家業である溶接の仕事をしています。新しい家族もいることだし、このまま家業をやっていく方が安定した生活を送っていけそうだな、とは思うのです。
 でも、自分の人生は、家族とともにあるのと同時に、ほかでもない自分の人生でもあるわけです。流されて生きていくのではなく、自身の足で生きていきたいと思いました。また、このニイゲット「新しい働き方」などで、新しいチャレンジをしている人を見ていると、ムクムクと新たな気持ちが湧いてきました。やはり正直な気持ちは、ごまかすことができないものです。
 家族からの後押しもあり、以前から気になっていた国家資格を、つい先日受験してきました。その結果次第では、来年以降の計画が変わりそうで、とてもわくわくしてしまいます。
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根っこが裏方向き
 話は少し前に戻りますが、東京で芸人活動をしていた頃所属していた事務所は、アーティストプロダクションと音楽制作・イベント制作事業もやっていました。僕は、そもそも舞台に立つためではなく、裏方スタッフとして入社したのでした。私の本業は、レコーディングやイベント制作だったのです。
 新潟県内でも、地域の集会場イベントからお店のPRイベント、街のお祭り、地域活性化イベントなど地方といえども大小様々、たくさんのイベントが日々開催されています。芸人活動をしていく中で、そういうイベントに関わってきました。関わっていくうちに、昔を思い出して、また裏方スタッフとしてイベントに関わっていきたいと思うようになりました。根っこが裏方向きなのかもしれません。なので資格取得後も、各地のイベントに関わって地域を盛り上げていきたいと思っています。
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芸人一時休業
 実は、先日から芸人活動を一時休業しています。新たな道へ踏み出すことに集中をするためです。周りからは、「もったいない、続けていればいいのに」と言われます。それでも休業に踏み切ったのは、ほかでもありません。ステージや舞台に立つことって、精神的にとっても疲れるのです(僕特有のことかもしれませんが)。傍から見れば、ステージのある時間だけでは、と思うかもしれません。しかし、ステージがある1週間前から、当日、翌日、、、、とてもシンドイ日々が続きます。単純に言ってしまえば、心が弱いということかもしれませんが・・・。
 こういうことなので、新しい道に踏み出している現在は、芸人活動を一時休業することにいたしました。でも、大変ありがたいことに、活動の再開を待ち望んでくださる方々もおられます。新しい道をできるだけ早く軌道にのせて、芸人「縁竹縄」を再開したいと思っています。
 次回は最終回です。試験の結果も出ている頃ですので、それを踏まえてこれからのことを書きたいと思います。
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   新潟県県民生活・環境部    新潟暮らし推進課

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