新潟で夢にチャレンジ  第82回
  新潟での仕事や生活の魅力をテーマ別に紹介します。
  夢に向かって輝いているニイガタビトが毎回登場します。

若手農家
若者ならではの発想で
(2014-04-09 掲載)
 本県の食料自給率は約100%と全国第6位(※1)であり、販売農家数も全国3位(※2)と高い順位を誇ります。
 そこで今回は、新潟の農業を支える若手農家2組に、この道に進んだきっかけややりがい、今後の目標などを伺いました。

※1・・・平成23年度(概算値)、平成22年度(確定値)の都道府県別食料自給率(農林水産省のホームページより)
※2・・・販売農家数 (平成25年度 新潟県100の指標3、農林水産業より)
ゼロからの農業
 新潟市江南区にある『ひかり畑』は、ル・レクチェや藤五郎梅、茶豆など、新潟ならではの果物や野菜を栽培する農家です。若手就農者の高松利行さん、ひかりさんご夫婦にお話を伺いました。
 利行さんは新潟市東区出身。地元の高校を卒業後、東京の大学に進学し、日本語学を専攻。大学を卒業してからは地元新潟の農業協同組合にUターン就職。5年間のサラリーマン生活の末、会社を退社し、江南区で農業を始めました。
 「両親は理容師で、親戚にも農業をしている人はいませんでした。子どもの頃は土いじりや虫が苦手で、小学校の授業で育てていたプチトマトを枯らしてしまうほどでした。
 農業に興味を持ったのは社会人3年目のことです。農業協同組合に就職したものの、配属は金融課で、就職してからも農業とは無縁の生活を送っていましたが、3年目のある日、農協の先輩に誘われて、共同で畑を借りて、週末だけ農業をすることになりました。初めは先輩の見よう見まねで、夏野菜などを育てていたのですが、次第に農業の魅力にはまり、自然と就農を決意しました。」
 一方、ひかりさんは中国吉林省出身。中学の第二外国語で日本語を選択したことをきっかけに、日本語の勉強を始め、高校卒業後は短期大学に進学し、さらに日本語を学びます。卒業後に来日し、日本語学校で再度、日本語を学んだ後、東京の大学に進学。大学卒業後は、語学力を活かし、都内のパナソニックショールームのアテンダントに。昨年、大学の同級生である利行さんとの婚約を機に、新潟へIターン。
 「引っ越してきた直後は、農業をするつもりは全くありませんでした。就農前の農業のイメージは汚い、疲れる、儲からない。東京での生活が長かったのもあり、日焼けや肌荒れなども心配でした。しかし、利行さんが忙しいながらも、楽しそうに農業をする姿を見て、次第に農業を手伝う様になりました。手伝い始めると、想像とは違い、とても楽しく、今ではお互いの意見を尊重しながら、充実した農業生活を送っています。」
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1+1は3にも、4にも
 「農家の家系ではない私たちでしたので、農業を始めるに当たり、すべてを買いそろえなければなりませんでした。だからこそ、必要最低限の機械を購入し、機械がない分、夫婦2人でどうすればいいか、常に話し合い、工夫しながら農作業に励んでいます。1+1=3にも4にもなるとよく言いますが、本当にその通りで、2人一緒だからこそ楽しく農業をすることが出来ていると日々、感じています。また、どうしても機械が必要な時は、周りの先輩農家さんに相談するようにしています。そうするとアドバイスしてくれたり、快く貸してくれたりと自然と手を差し伸べてくれます。機械がなかったら『ない』、苦しかったら『苦しい』と話すことは決して恥ずかしいことではありません。包み隠さず話すことにより、周囲の人が助け、応援してくれ、自分たちもその期待に応えようと、さらに努力することができるのです。」
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チャンスを活かして
 「江南区で開催された『梅実薬膳&梅実スイーツ』の担当者から、『ひかり畑』で栽培している藤五郎梅を使用して梅ペーストを作り、イベントに参加する他の飲食店とコラボレーションして梅商品を販売してみないかとの提案があり、梅ペーストの商品化に至りました。
 梅ペースト自体はイベント用に商品化したものですが、イベントは一時的なので、終了後のことも考えて、イベントに参加していない飲食店にも積極的にアポイントメントをとり、梅ペーストを使用した商品開発・販売に結びつけています。現在は2店舗で私たちの梅ペーストを使用した商品を販売していますが、今後は、もっと多くの店舗と共同で商品を販売できるように、頑張りたいと思います。」
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口に出すことの大切さ
「やりたいことがあるのならば、ためらわず、どんどん口に出すべきだと思います。口に出して、自分もやりたいことのために行動していると、やりたいことが向こうから寄ってくることもあります。恥ずかしがらずに口に出すことが、夢に近づく一番の近道のような気がします。」


 
→『ひかり畑』のサイトへリンク
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料理人から米農家へ
 南魚沼市にある『みわ農園』はアンテナショップ兼農家の弁当や『まつえんどん』も営む、米農家です。そこで、若手農家の三輪弘和さんにお話を伺いました。
 南魚沼市出身の三輪さんは高校を卒業後、語学を学ぶために金沢市内の大学へ進学。学業の傍ら、飲食店でアルバイトを始め、お客さんの「美味しい」という言葉にやりがいを感じ、金沢市内の『イタリア料理・居酒屋』に料理人として勤務。その後、金沢市出身で和食料理人である弥生さんと出会い、結婚。昨年の春に農業をするため、南魚沼市内にUターン。
 「代々米農家という家系に育ったのですが、農業は子供の頃に『少し手伝った』程度でした。正直、農家がどんなものかというイメージすらなく育ち、農業という仕事に興味を持ったのは、料理人として働き始めてからのことです。
 大学を卒業後、金沢市内のイタリア料理店で料理人として働いていたのですが、料理の技術や知識を習得していくうちに、『食材』に興味が出てきて、生産過程を知ることで料理の価値を高められるのではないかと感じ、次第に生産者という仕事に興味を持つようになりました。働きながら独学で農業を勉強し、昨年の春、南魚沼にUターン就農しました。」
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一からの挑戦
 「料理人として働きながら、独学で農業について勉強していましたが、基本的には地元に帰って、農家の先輩である父に一から教わりながら覚えていこうと思っていました。ところが、帰省してまもなく、父が入院することになり、一から教わるどころか、父がやっていた業務までも私がやることになりました。入院中の父に電話で指示を仰ぎながらではありましたが、種を蒔き育苗するところから田植え、稲刈りまで担当し、所々、失敗したところもありましたが、なんとか、やりきることが出来ました。初めて自分で育てて収穫したお米は甘くて美味しく、また、自分一人でやりきった経験が自信にもつながりました。
 今年は品種を増やし5種類の米を栽培する予定ですが、去年の経験やデータがあるので、それを元にもっとおいしいお米を作りたいと思います。」
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活動の場を広げ
 「Uターンするに当たり、不安だったのが、離れていた間の『地元の動向』が分からないということでした。その不安を解消するために、イベントなどに、積極的に参加するように心がけ、出会ったのが若手農業従事者の集まり『魚沼楽市楽座』でした。同じ志をもったメンバーと相互協力しながら、マルシェや商品開発を行っているのですが、この活動を通じて、魚沼地域の農業をもっと盛り上げることが出来たらと考えています。
 また、昨年の夏には、飲食店を経営する地元の友人からの提案で、元和食料理人で金沢出身の妻が、1日料理長となり『新潟と金沢のコラボ料理』を提供するイベントを開催しました。このコラボイベントの後、多くの人から『この料理はどこで食べられるの?』という言葉を頂き、それをきっかけに、今年の1月にアンテナショップ兼農家の弁当や『まつえんどん』をオープンしました。
 元料理人という私たちの経験を活かし、ご飯に合うおかずや自家米を使用したお弁当、その他にも、協力頂いている農家さんの野菜や加工品なども販売しています。
いずれは『まつえんどん』オリジナルの商品販売も行えればと思います。」
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まずは行動を
「明確な目標をもつことも大切なことかもしれませんが、私個人としては、目標自体はぼんやりしたものでもかまわないと考えています。そのぼんやりした目標を行動に移すことにより、自分のやりたいことが明確化することもあるはずです。
重要なことは、自分で何かやってみる、経験するということなのではないでしょうか。
 農業に関して言えば、農業に興味があるが踏み出せない、やり方がわからないならば、力になるのでいつでも『みわ農園』にご連絡頂ければと思います。私自身も就農してから日が浅いため、教えられることは多くはないかもしれませんが、直接農業を見ることが、迷っている人の後押しになるのであれば、とても嬉しいことです。
 人生は一度きりなのだから、まずは行動してみて、そこから、どうすべきか考えることが大切だと思います。」


   
→ごはんを届ける農家 『みわ農園』のサイトへリンク
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制作者
   新潟県県民生活・環境部    新潟暮らし推進課

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